翻訳家になるために

 出版翻訳の仕事を見てみよう

ここでは、出版翻訳の仕事の流れや仕事の受け方、現状について、勉強していきましょう。

映像翻訳の仕事の流れとは
まず、映画の字幕翻訳や吹き替え翻訳の場合ですが、国内の映画配給会社から直接翻訳者に、または日本語版制作会社を通じて依頼されます。納期は、字幕なら90分〜100分程度の作品で1週間、吹き替えでは1〜2週間程度です。日米同時公開の映画などでは、3日〜4日で大作を1本仕上げることもあるようです。また、映画のビデオ化においては、ビデオ化権が発生しますが、配給会社が自らビデオを製作する場合は、ビデオ化権は配給会社にとどまり、またはこの権利をビデオソフトメーカーに売却するケースも多くあります。前者の場合、必要な翻訳は、劇場公開用映画と同様に、配給会社から翻訳者に依頼されます。ビデオソフトメーカーがビデオ化権を取得している場合は、メーカーからさらに会部の日本語版制作会社へと全面的に制作が委託されます。制作会社は社内で翻訳処理をするか、必要に応じて外部の翻訳者に字幕や吹き替えを依頼します。
字幕翻訳とは
字幕翻訳家の仕事は、映画を試写することから始まります。まずストーリーの全体像や登場人物の関係、キャラクターを把握します。次に、原語のセリフを1枚の字幕に出す長さに区切り、区切ったセリフに通し番号をつけていく作業を行いますが、これをハコ書きと言います。見る側は、字幕が長すぎては画面に集中できなく、短すぎても十分に内容が伝わりません。ハコ書きされたセリフひとつひとつの長さをはかり、それをどこに入れるかを決め、リストにしていきます。このリストをスポッティングリストといいますが、この作業は制作会社が行う場合と、翻訳者自身が行う場合とがあります。翻訳が完成したら、実際の映像と完成した翻訳を照らし合わせる試写を行います。ここで直しを行い、その後制作会社がフィルムに文字をのせ、試写し、最終的な修正を行えば、翻訳家の仕事は完了します。
映画翻訳家に求められるもの
映像翻訳(メディア翻訳)の分野では、音声が大きな意味を持ちます。例えば、テレビのニュースなどでは、自分の耳だけを頼りに仕事をこなす場面も多いでしょう。ネイティブ並みのヒアリング能力を要求され、さらに同じ日本語でも、吹き替え翻訳では生き生きした会話表現、字幕翻訳では限られた文字数で生きたセリフを書く力、雑誌などの翻訳なら、読みやすく正確な文章力が重視されます。フットワーク軽くリサーチを行う力や、仕事をよりよいクオリティーで完納するための労を惜しまないこと、第2外国語の習得、人的ネットワークを広げることなどが、変化の激しい映像翻訳の世界で求められる重要な要素となります。
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